【皮膚科】乾燥肌について

Qかゆくてかきむしってしまうときの対処法は?

A皮膚が荒れたら外用剤を塗りガーゼとテープで保護を。

乾燥肌は様々な原因で起こりますが、特に冬場の寒い時期などに多い症状の一つです。例えば、閉め切った部屋の中でエアコンの付けっぱなしが続くと、空気が乾燥しカラカラの状態になります。そして湿度が30%以下になると肌がカサカサしてきます。そのような状態が続くと、徐々にかゆみが出てきて思わずかいてしまうのです。また入浴の際、体を洗うときにナイロンタオルで強くこすりすぎてしまうのも、かゆみが起こる原因の一つです。

したがって、冬場は特に室内の湿度に気を配り、部屋の中では加湿器や洗濯物を干すなどの工夫をして、十分な湿度を保つようにしましょう。さらに入浴時はできるだけナイロンタオルの使用は避け、乾燥やかゆみがひどいときは、石鹸を泡立てて「手でなでるように」して肌の汚れを落としましょう。

肌が乾燥しているだけでかゆみがないときには保湿剤を塗るだけで十分ですが、かゆみでかきむしって皮膚が荒れてきた場合は適切な外用剤の塗布が必要です。かきむしりによる症状がひどい部分に外用剤を塗った後、絆創膏を直接貼るのではなく、ガーゼなどで保護してテープで固定しましょう。というのも、患部には適度な通気性が必要で、絆創膏では密閉されてしまい、細菌が繁殖する可能性があるためです。

Qかきむしり予防のために効果的な方法は?

A夜間の手袋着用や日常的な保湿がおすすめです。

夜間は、布団に入って体が温まってくると、どうしてもかゆくなってきます。特に手などがかゆくなって無意識にかきむしってしまう子どもには、寝る前に綿の手袋を着用をおすすめします。夜中に無意識に外してしまうかもしれませんが、防御効果はかなりあります。

肌はふだんの十分な保湿でバリア機能を高めることができます。それによって、外部からの様々な刺激に対する防御力がアップします。子どもの乾燥肌やかきむしり予防のために、日頃からスキンケアを実践してみてください。

乾燥肌気味の子どもも、しっかりと保湿すれば皮膚のバリア機能は高まります。
生活の中で保湿を習慣づけて。

皮膚科

タケダスキンクリニック

竹田 公英先生

藤田保健衛生大学卒業。恵寿総合病院皮膚科科長、金沢有松病院皮膚科医長などを経て、2011年に同クリニックを開設。