【歯科】乳歯のメンテナンス

Q1歳5か月の女の子です。歯科デビューはいつから?

A1歳半の歯科健診後がちょうどよい時期です。

お住まいの市町村で実施される1歳半の歯科健診をきっかけにするとよいでしょう。ちょうど上下の前歯が各4本ずつ生え揃い、離乳食を経ていろんなものを食べ始める時期です。「泣いて困りそう」と思うかもしれませんが、赤ちゃんは泣いて当たり前。泣いてくれたほうがお口の中がよく見えるので、気にせず来院してください。

乳幼児の歯科健診のメリットは、定期的な歯のクリーニングやフッ素塗布、歯磨きや食生活(おやつの食べ方)の指導によって、歯を強化し虫歯ができにくくなることです。歯の不都合な噛み合わせも早期発見でき、歯並びのサポートもスムーズになります。

受診の予約は、日頃からお子さんの機嫌がいい時間を選ぶのがベスト。お母さん自身も苦手意識を持たず、リラックスして来院を。乳幼児で歯科デビューすると慣れやすく、通院を嫌がることもなくなります。定期的なメンテナンスで虫歯にならず、痛い治療も必要ありません。「歯医者は痛い」はもはや過去のことなのです。

Q2歳児が歯磨き粉を飲んでしまいます。大丈夫?

A歯磨きジェルに変更を

歯磨き粉の成分は人体に安全なので、少量ぐらいなら大丈夫です。ただ、歯磨き粉に含まれる発泡剤と研磨剤で口の中が泡立ち、ジャリジャリして気持ち悪いかもしれません。2歳はまだうがいができないため、歯科医院の多くは”うがい不要”の歯磨きジェルを推奨しています。発泡剤と研磨剤を含まない歯磨きジェルは、やわらかなゼリー状でフッ素や殺菌などの有効成分が歯に浸透しやすく、歯の強化にも非常に有効です。乳幼児にはフッ素濃度が低いものがよく、歯科医院で扱っているフッ素濃度500ppmの子ども用歯磨きジェルをおすすめします。

歯磨き粉の良さは、歯垢や着色が落ちやすい点。3歳頃になるとうがいができるようになるので、歯の着色が気になる場合は、かかりつけの歯科医院でどちらにするか相談してみては。

虫歯になって来院すると、苦手意識を持ちやすいもの。早めの歯科デビューで楽しく痛くないメンテナンスを。

歯科

匠(たくみ)歯科医院

松本 匠平先生

愛知学院大学歯学部卒業後、金沢大学医学部附属病院口腔外科入局。野々市市の歯科医院に勤務後、2016年同医院開業。