【小児科】新型コロナウイルスについて

Q新型コロナウイルスって、どんなウイルス?

A感冒の原因となるウイルスのひとつです。

新型コロナウイルスは、感冒の原因となるウイルスのひとつ、ベータ・コロナウイルス属の中の「新種」です。このウイルスは、2019年末に中国・武漢から始まり全世界にあっという間に拡大したように、強力な感染力を持っています。さらに生命を脅かすほどの重症肺炎を起こすため、”SARS-CoV-2″※と呼ばれています。

現段階では、この新種ウイルスに対する診断検査(PCR検査)を十分に行うことができず、治療法も確立されていないため、世界中で恐れられています。
※”SARS-CoV-2″によって引き起こされた病態を”COVIDー19″といいます。

Qこのウイルスはどのように広がるのですか?

A飛沫感染、接触感染が基本です。

飛沫感染予防には、お互いにマスクを着用して1.5〜2mほどの間隔(ソーシャル・ディスタンス)を置くことが大切といわれています。一方、接触感染予防には、こまめな手洗いや環境整備が重要なポイントです。新型コロナウイルスは、机上や手すりなどの表面で最長3日間生きるともいわれます。環境整備は、0.05%の次亜塩素酸ナトリウム(薄めた漂白剤)で拭いた後、水拭きするか、アルコールで拭きましょう。一部、空気感染的な要素もあるといわれ、こまめな室内空気の入れ替えも効果的です。

今やるべきは、換気の悪い”密”閉空間、多数が集まる”密”集場所、間近で会話・発声する”密”接場所いわゆる「3つの”密”」を避け、不要不急の外出を避けること。また、感染経路別対策として、繰り返しになりますが、マスクの装着、ソーシャル・ディスタンスの保持、さらに手洗いや環境表面の消毒、室内の空気の入れ替えをこまめに実行していきましょう。

最後に、熱などの症状があったら、無理せず仕事や登園・登校を控えてください。人から感染しないこと、そして人に感染させない、「うつらない!うつさない! !」が大切です。

飛沫感染の予防にはマスクも有効です。
嫌がるお子さんには、キャラクター柄のマスクを活用してみては。

小児科

金沢医療センター

太田 和秀先生

富山医科薬科大学卒業後、金沢大学附属病院小児科を経て、現在は同センター教育研修部長に感染管理室長、小児科部長を兼任。