【歯科】子どもの歯磨き嫌い

Q5歳の娘が歯磨きを嫌がり、切実に悩んでいます。

Aなぜ嫌がるのかを考えてフォローしましょう。

乳幼児のうちに歯磨き習慣を身に付けておくのは、その後の歯の健康のためにもとても大切なことです。しかし、歯磨きを嫌がるお子さんも多く、お母さんたちが苦労されているという悩みもよく耳にします。子どものためにと真剣になればなるほど、抵抗が激しくなる場合もあります。

こじれてしまったときは一旦冷静になって、なぜ歯磨きが嫌いなのかを考えてみましょう。例えば、頑張って磨いても、仕上げ磨きの際に「ここが磨けてない、あそこが磨けてない」と言われるのが嫌なのかも。ですので、磨けてないところを指摘するのではなく、歯ブラシをくわえたこと、歯磨きをしたこと、磨けているところなどを褒めてあげるのはどうでしょう。

Qどうしても磨かないときは、どうすればいいですか?

A乳歯は良いサイクル作りの練習と割り切るのも一つ。

お子様の歯をいつ虫歯にさせたくないか。多くの場合は、「永久歯(大人の歯)」だと思います。そして歯磨きを嫌がる時期のお子さんの歯の多くは、まだ「乳歯(子どもの歯)」だと思います。ここは一つ、子どもの歯は「練習期間」と思うのも一つです。「虫歯にしては取り返しがつかない!」と思うと、どうしてもお母さまとしては一生懸命になりがちです。

乳歯を練習としてとらえて、「永久歯を虫歯にしない」という、長い目で見る戦略も大切です。おおよそ6歳には永久歯が生えてきます。

また、インセンティブ(報酬)を与えるということも一つの方法かもしれません。例えば、お菓子をあげるのに、歯を磨く→お菓子あげる→歯を磨く。このサイクルをするならお菓子をあげる。「やらないなら、虫歯になっちゃうからお菓子あげられないね」というような感じです。5歳であれば、もうほとんどのことは理解できるはずです。

歯磨き習慣をつけたいと真剣になり過ぎていませんか?
「歯磨きは楽しい」というイメージ作りがポイントです。

中山 大蔵先生

歯科

中山歯科医院

中山 大蔵先生

東京医科歯科大学卒業。2013年、中山歯科医院院長に就任。日本臨床歯科学会北陸支部顧問、日本顕微鏡歯科学会評議員・認定医。