【小児科・小児皮膚科】蕁麻疹(じんましん)について

Q蕁麻疹の症状にはどんな特徴がありますか?

A症状が短時間で消える、または繰り返すのが特徴です。

蕁麻疹は、蚊に刺されたような赤いふくらみが全身のどこかにできる皮膚の病気です。大きさは、小豆大から、手のひらや地図状に拡がるものまで様々にあり、多くはかゆみを伴います。症状は数十分から数時間で消えますが、稀に2〜3日続く例も。出たり引いたりを繰り返すこともあります。発症して6週間以内を急性、それ以上経過すると慢性と診断しますが、子どもで慢性化することは少ないです。

直接的な原因・誘因は不明な場合が多く、疲労やストレス、睡眠不足、感染などが関係しているといわれます。食品や薬剤によるアレルギー性のもの、日光や発汗、寒冷刺激などによる物理性のものもありますが、発生数はわずかです。子どもに多いのは、風邪にかかったストレスや疲労で発症するケース。風邪が流行する時期には皮膚の状態にも気をつけてあげてください。

Q受診するほどかな、と迷いますが、タイミングは?

A症状が出ては消えてを2〜3回繰り返すようなら受診を。

繰り返し症状があらわれる場合は受診を。診察の際に消えていても、経過を説明していただければ大丈夫です。さらに症状が出たときの写真があれば、よりスピーディーに正確な診断ができます。ただし、皮膚症状と同時に息苦しさやのどの違和感、腹痛や吐き気などが出た場合には、アナフィラキシーショックが疑われるので、早急に救急外来を受診しましょう。 

蕁麻疹の治療は、一般的に抗ヒスタミン薬の内服を中心とした薬物療法を行い、原因・悪化因子が判明している場合はその除去を行います。短時間で症状が治まるような軽症ならば、お風呂にも入れます。血流が良くなるとかゆみや症状が出やすくなるので、ぬるめのお湯にさっと入り、温まりすぎに注意しましょう。かくと症状が広がるため、かゆがってぐずるときには、冷たいタオルで冷やしたり、市販の虫刺され用の塗り薬を使用してもOKです。

蕁麻疹のかゆみは冷やすとおさまりやすいです。
市販のかゆみ止めのスーっとする成分で気持ちも落ち着きます。

小児科

なかそねひふ科クリニック

中曽根 裕子先生

金沢大学皮膚科学教室入局後、金沢大学附属病院など様々な病院を経て、現クリニック開業。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。