【小児科・アレルギー科】入園で気をつけたい病気のこと

Q入園で風邪をひく子が増えると思います。ひいた後の登園の目安は?

A解熱後24時間ですが、症状がある場合は園と相談を。

風邪をひいて熱が下がった後も、咳や鼻水の症状がしばらく続く子どもが多いです。原因によって登園基準が決まっていることもありますが、一般的なウイルス感染の風邪であれば、症状が残っていても解熱してから24時間経つと感染力が下がってくるといわれており、登園可能の目安になっています。

ただし、嘔吐するほどの咳があるときや、食事摂取が困難な場合は登園を控えるとよいでしょう。また解熱後24時間以上経過しても、感染する可能性が0%になるわけではありません。さらに今は新型コロナウイルスの感染拡大もあり、咳や鼻水の症状が少しでもある場合は登園を控えるようにお願いされることもあるので、園の先生と相談してみてください。(旨利先生)

Q入園のタイミングでかかりやすい病気とは?

Aウイルス感染による病気がほとんどです。

季節により流行する病気はさまざまですが、一般的にライノウイルスやエンテロウイルス、(昔からある)コロナウイルスなどのウイルス感染によるものが多いです。これらのウイルスはクリニックなどではなかなか検査ができず、”何らかのウイルス感染”=いわゆる風邪、と診断されることがほとんどです。また検査可能なものとして、アデノウイルスやRSウイルス、インフルエンザウイルス、ウイルス以外では溶連菌感染症などもよくみられます。また入園のタイミングとして多い1歳前後で高熱を出す突発性発疹や、ノロウイルスやロタウイルスの感染で発症する胃腸炎などもあります。

入園後はさまざまなウイルスにさらされ、最初の1、2カ月はまともに登園できないこともよくあります。仕事に復帰してすぐに休みがちになったりすると親御さんは大変ですが(私もそうでした)、だんだん免疫がついて風邪もひきにくくなっていきます。予防接種で防げる病気はしっかり防ぎつつ、乗り切りましょう!(早和先生)

入園後1~2カ月はウィルス感染症を発症しやすいですが、
次第に免疫がついてひきにくくなりますよ。

小児科・アレルギー科

つばきの郷こどもクリニック

南部 旨利・早和先生

ともに金沢医科大学卒。県内の病院などの勤務を経て、2022年5月9日、現クリニックを開設。小児科専門医で3児の親。