子どもの創造性を育む

「創造性」という言葉がありますね。
生活様式や教育が画一化、平均化し、日本人の創造性・創造力が弱くなってきているという話もよく耳にするようになりました。
では、子どもたちはどうなのでしょうか。今月は創造性について考えてみます。

子どもは生まれてから10歳ごろまでが「創造性の黄金時代」と言われているそうです。経験や知識は浅く乏しいのですが、鋭い直感力と素晴らしい想像力を持ち、子どもなりの思考力を備えています。保育現場は、子どもたちの自由な発想と表現があふれていて、驚いたり感動したりする毎日です。

ある子が「お月様のおうち」と言って見せてくれた絵を今でも思い出すことがあります。一軒のお月様の家があって、そこには三日月、半月、満月など形の違ったさまざまな月が一緒に住んでいて、「今日はあなたが空に昇る番よ」と毎日みんなで話し合いをしているのだそうです。

また、小学1年生の算数の時間のエピソードです。「4個のりんごを姉弟3人で分けたら何個あまるでしょうか」という引き算の問いに「0個」と答え、バツをもらって帰りました。ママが「どうして?」と問うと「1個は先に仏様にお供えするから」と答えたそうです。

子どもの表現や思考は、やがて常識や知識を身につけていくなかで徐々に消えゆく運命にあります。しかし、創造性は感覚的条件と知的条件とが結合して発達する子どもの人格にとって、極めて重要です。すべての子どもたちには創造性があります。伸ばすのも、ダメにするのも我々大人と社会です。創造性は自己表現であり、その中心となるのが直感力、想像力、思考力であり、諸々の変化に適応し、新しいものを創り出す力でもあります。それは科学や芸術が生まれる原動力にもなります。

創造性を育むためには、周りの大人が固定観念を持つことなく、子どもの可能性に絶えず飽きることなく関心を向けることが必要です。自由な発想と表現に、常に驚きと関心を向けてあげてください。