卒乳した子どもが食べ物をほしがり、驚くほど食べます。過食症などの心配はありますか?
浅井先生の回答
月に1度は体重測定をし、バランスのよい食事を心がけましょう。また子どもの前での間食などは控えるようにしましょう。
パパやママも注意が必要
子どもの前での食事
摂食中枢でもある脳の視床下部や甲状腺などに異常があり、過食になるということは考えられますが、ケースとしてはきわめて希です。発育にも特に問題が見られないようであれば、あまり心配することもないでしょう。
そのような原因とは別に、育児中の親が気をつけなければならないこともあります。それは離乳期の子どもの前では、必要以上に食べたり、間食を取り過ぎないよう注意するという点です。子どもは親の姿を見て真似をします。食べ物の好みや物事への関心が高まるこの時期は、子どもの前での食事や時間帯には気をつけましょう。
月に1度の体重測定で
発育曲線との比較も
また、ひとつの目安として、母子手帳などにも載っている「発育曲線」で、体重の増加を比較してみるとよいでしょう。食事の量だけで評価するのではなく、月に1度は体重と身長を測ってあげ、発育曲線から極端に離れていないかで判断してあげてください。あまり急激な変化がみられるようであれば、小児科や専門医に相談し、その後の変化を観察しながら適切な対応をするようにしましょう。
幼児期は徐々に活発に動くようになるので、やや多めに食べても問題はありません。(1〜2歳児で1日に約1100kcalが理想)ただし偏った食生活にならないよう、なるべく副食を多く摂るようにし、栄養のバランスに心がけてあげましょう。
浅井 恭一 先生
浅井小児科医院 院長
石川県小児科医会 会長。1963年金沢大学医学部大学院修了。福井県済生会病院と金沢市立病院の小児科医長を経て、1977年より現職。2010年叙勲(旭日双光章)受章。