高齢出産について、産前産後に注意しないと いけないことはありますか?

2019年2月22日

中村先生の回答
あらゆるリスクに対応できるように妊婦さんと胎児の様子を慎重に見ていくことが大切です。

20代の妊娠に比べて合併症の発生頻度が高くなる

 高齢出産とは、一般的に35歳を超えてから妊娠・出産をすることを言います。妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、前置胎盤、常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)などの合併症を発生したり、切迫流早産の危険も高まるので、妊婦さんはもちろん、私たち医師も妊娠経過の体調管理は慎重に行います。
 出産時には、20代に比べると子宮口や産道が柔らかくなりにくいため、陣痛から出産までの時間が長引く「遷延分娩(せんえんぶんべん)」に至る可能性も高く、帝王切開になる場合もあります。また、産後は体や精神面の回復も遅く、産後うつになるケースも少なくありません。年齢を重ねると妊娠するだけでも体への負担は大きく、疲れやすくなるので、絶対に無理はしないように、体調管理には気をつけてください。

妊婦健診は必ず受け胎児エコーで経過を確認

 生後早期に赤ちゃんが治療の必要となる病気を見つけるために、特に高齢出産の場合は妊婦健診は必ず受け、胎児に異常がないか、胎児心エコー検査などでチェックすることをおすすめします。また、胎児の出生前診断を受ける場合は期間が限られているので、注意してください。
 高齢出産はあらゆるリスクが高くなります。こうした知識を妊娠前に身につけ、高齢出産で心配、上の子が心臓病で次の出産が不安などの悩みをお持ちの方は、いつでもご相談ください。

中村 香織 先生

つねファミリークリニック

自治医科大学医学部医学科卒業後、福井県立病院産婦人科、金沢医科大学病院小児循環器内科を経て、2018年にご主人と「つねファミリークリニック」を開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医、日本胎児心臓病学会認定 胎児心エコー認証医。