「発達障害」とは、どういうものですか?

2019年4月22日

辻先生の回答
「性格や個性のある種のかたよりや
凹凸が原因で、日常生活が
しづらくなるもののことを言います。」

誰しもある個性の一部分が強めに表れている

 最近はTVなどのメディアでも多く取り上げられるようになりましたが、「発達障害」とは、人間が成長発達していく中で性格や個性にある種のかたよりや凹凸がみられるようになり、それが原因で日常生活がしづらくなるもののことを言います。しかし、これはどんな方にでも多かれ少なかれある個性の一部分が強めに表れているだけで、「障害」という言葉を用いるのは適切ではないという意見も増えてきているため、近年では「障害」という言葉は使わずに「神経発達症」と呼んだりもします。

お子さんの特性をよく理解することが大切

 発達障害は大まかに次のような特徴のものに分類されます。①落ち着きがない・集中力がない「注意欠如/多動症(ADHD)」、②空気が読めない・他者との交わりが不得意である「自閉症スペクトラム症(ASD)」、③知的な遅れはないのに、どうしてもある種の学習(読み・書き・計算)が不得意である「限局性学習症=学習障害(LD)」、④知的な遅れがある「知的発達症」。これに加えて、ひどい虐待を受けた子どもたちがその後遺症として発達障害に似た症状を呈することも知られています。
 以上のいずれにしても、まずは周囲の大人たちがお子さんの特性をよく理解していくことが大切です。その上で生活環境の調整、お子さんへの療育などの支援、時にはお薬での治療が必要になることもあります。

辻 隆範 先生

つじ小児科医院

福井大学医学部医学科卒業後、金沢大学医学部小児科、独立行政法人国立病院機構石川病
院療育指導科長(小児科)を経て2018年に「つじ小児科医院」を開業。日本小児科学会認定小児科専門医。日本小児神経学会認定小児神経専門医。