子どもの鼻づまりの対処法はありますか?また副鼻腔炎(ふくびくうえん)について教えてください

石政先生の回答
感染症かアレルギーかの判断が大切です。
症状が長引くようであれば、早めに専門医を受診し適切な治療を行うようにしましょう。

鼻づまりの主な原因は2つ
蒸気で湿らせると効果的

鼻水や鼻づまりの原因は、風邪などの 「感染症」 と 「アレルギー」 による2つが主です。例外もありますが、鼻水の色が黄・緑色の場合 「感染症」、透明が続く場合は 「アレルギー」 が疑われます。治療法や内服薬は、それぞれ適切なものがあるので、安易に市販の薬を飲むよりは専門医に診てもらうとよいでしょう。
鼻をかむのは小さな子どもには難しいことです。特に乳児は口呼吸が上手にできないので、寝る前にはなるべく鼻を吸ってあげてください。蒸気吸入器などで湿らせると鼻は吸いやすくも、かみやすくもなります。お湯を張った洗面器や蒸しタオルで蒸気を与えるのも有効です。

正しい知識を身に付け
風邪の治療は早めに

鼻の穴からノドの間を鼻腔、そこにつながる顔の奥の空洞の部分を副鼻腔といい、そこで炎症を起こしているのが副鼻腔炎です。鼻の粘膜が腫れ、空気の通りが悪くなると菌が繁殖しやすくなり、膿が溜まります。副鼻腔が少しずつ発達してくる幼児期は、俗に言う鼻カゼなどで細菌が侵入し、炎症が長引くにつれ治りにくくなり慢性化してしまうので注意が必要です。うがいや鼻をすすらずにかむことも副鼻腔炎の予防になるので、習慣づけるとよいでしょう。
また、最近は小さな子にもアレルギー性鼻炎が増えています。正しい情報をお母さんたちも理解したうえで、行動するようにしてください。気になる方は耳鼻科で診断してもらい、お子様にあった適切な処置を聞いてみるとよいでしょう。

石政 寛 先生

石政 寛 先生

駅西みみはなのどクリニック 院長

金沢医科大学卒業後、同大学病院勤務。公立加賀中央病院、浅ノ川総合病院勤務を経て2011年より現職。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。