子どもの歯並びの治療は永久歯になってからはじめればよいのでしょうか?
嶋先生の回答
7歳までに一度、矯正歯科による検診をおすすめします。お子様の歯並びを観察し、問題があれば早期治療も検討してください。
7歳までに矯正歯科による
検診をおすすめします
すべてのお子様は7歳までに1度、矯正歯科(矯正認定医)による検診をおすすめします。理由としては、次のことが挙げられます。
(1)矯正医によって検診した場合、乳歯が残っていても、ささいなあごの問題や、萌出(※)してくる歯の問題を、事前に見つけることができます。(※ほうしゅつ …歯が生えること)(2)かみ合わせは、第一大臼歯(奥歯の永久歯)が萌出完了した時点で可能となります。その際、前後・左右的にズレがないかを確認し、正しいかみ合わせの評価が行えます。(3)前歯が萌出しはじめた段階で、叢生、上顎前突、反対咬合、開咬など(※写真参照)の不正咬合がわかります。
7歳から治療を始めなければならないというわけではありません。ただし、上の写真で示すような問題があれば、予防的に早期治療を行うことは、とても有効なことです。最終的に治療は、両親、矯正医、そしてお子様を治療する歯科医のみんなで相談し決定するようにしましょう。
嶋 浩人 先生
しま矯正歯科 院長
新潟大学歯学部卒業、金沢医科大矯正歯科学教室を経て、2004年から現職。矯正歯科専門医。