子どもが歯磨きを嫌がります。どうしたらいいでしょうか?

河村先生の回答
親子のスキンシップの一環として歯磨きに慣れさせることが大切です。日常の習慣になるよう定着させましょう

歯磨きの第一歩は親とのスキンシップから

歯のない乳児期前半の時期に歯磨きは不要ですが、このころからの準備が望ましいと思います。指しゃぶりが盛んになったころを見計らい、スキンシップの一環として親の指で口の周囲や歯茎を触ったり、マッサージしたりしてあげるとよいでしょう。口の中を触られるのに慣れることが歯磨きの第一歩です。

最初の乳歯が生えてきたときは、離乳食の後に湯ざましを飲ませるか、ガーゼでふいてあげる程度で十分です。乳歯は下顎部分から生えることが多く、唾液の自浄作用が働きやすくなっています。乳児期後半は子ども自身がいろいろなことに興味を持つ時期です。親や兄姉が歯を磨く姿を見せたり、歯ブラシを一緒に持たせて口の中に入れてみたりと、ブラシの感触に慣れさせ、歯磨きが日常の習慣であることを定着させるようにしましょう。

幼児期に向けてまずは習慣づくりを

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うれしそうに歯を磨いてもらっています。
歯磨きを定着させる大事な時期です。

1歳を過ぎて前歯がそろってくると、歯ブラシによる清掃の必要性が出てきます。ブラシの感触に慣れてきたら、まずは機嫌の良いときに寝かせ磨きの練習を始めましょう。

1歳前半に生え始める第一乳臼歯が噛み合うようになってくると、食べられるものの種類も増えてくるため、咬合面の溝の部分にプラークや食べ物の残りかすが付きやすくなります。1日1回は歯磨きする習慣を身に付けさせたいものです。

 親の義務として乳児期の歯磨きを強制的に考えるのではなく、親子のスキンシップと捉えましょう。幼児期になり、子どもが自ら歯磨きする意欲を育てていくステップとして、この時期は重要だと思います。

(協力:石川県歯科医師会)