秋から冬にかけて子どもの肌がカサカサに。乾燥肌はどうすれば防げるでしょうか?

川原先生の回答
乾燥肌の予防は、生まれつき持っている保湿因子を落としすぎないことが大切です。
乾燥してしまったら、保湿剤を使いましょう。

カサカサ、かゆみは保湿成分が減るため

皮膚は、表面がある程度の水分を含むため「モチモチとしたうるおい」があります。皮膚がうるおうのは、生まれつき持っている保湿成分によって、水分が蒸発しすぎないためです。保湿成分には、毛穴から出る皮脂などの「皮脂膜」と角質(皮膚の一番表面にある膜のようなもの)の間にある油分「細胞間脂質」、水分を保つ成分「天然保湿因子」があります。これらの保湿成分が減ると、体内の水分が逃げ出してカサカサしてかゆくなります。

有効な対策で肌を乾燥から守ってあげて

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肌表面の断面図。上が健康な肌、下が乾燥した肌。

乾燥肌を防ぐには、1. 保湿成分を減らさない 2. 保湿成分を表面から補う―の2つの方法があります。1のためには、まず入浴方法を再チェック。石鹸はよく泡立てて、あかすりやスポンジでこすることは避けましょう。硫黄入りの入浴剤も皮膚の乾燥がひどくなることがあります。また、部屋の空気が乾きすぎるのも良くありません。エアコンの空気は乾燥しているので、直接肌に当てないようにしましょう。2の方法としては、保湿剤(ローションやクリームなど)を塗るのが最も確実な方法です。お子さんが乾燥肌の場合は、ひどくなる前に、カサカサした肌に塗ってください。入浴後に塗るのが最も効果的です。

ひどくなって赤いプツプツや小さいかさぶたができる湿疹(アトピー性皮膚炎や小児乾燥型湿疹など)に進むと、保湿剤だけでは良くならないので、皮膚科医に相談してください。