子どもも花粉症になると聞きました。どんな点に気をつければ予防できますか
堀川先生の回答
一度発症すると自然治癒は難しい花粉症。
花粉に触れない工夫や食生活で予防し、発症したら早めに治療を始めましょう。
花粉に触れない工夫や食生活で予防し、発症したら早めに治療を始めましょう。
いろいろな花粉で
一年中花粉症の子も
子どもも花粉症になります。2歳で発症した報告もあり、低年齢化と患者数の増加が問題になっています。スギ花粉症(春)、カモガヤ(初夏)、ブタクサ、ヨモギ花粉症(秋)も増えており、冬以外はずっと花粉症の子も。子どもは屋外で活動する機会が多く、花粉に触れやすいといえます。
予防は、花粉を極力浴びないこと。スギ花粉は10時~14時ごろに多く飛びます。雨上がりの晴れて風の強い日は要注意。花粉情報に注意し、散歩などは飛散の少ない日時を選びましょう。花粉がつきにくい服を着る、家の中に花粉を持ち込まないよう帰宅時に払い落とす、窓を開けっ放しにしないなどの気配りもしてください。親が花粉症や喘息の場合、子どももなりやすいので、アレルギー体質の改善に有効とされているヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆などでバランスの良い食生活を心がけ、予防に力を入れてみてください。
花粉症が疑われる場合は
早めに受診して治療を
起床時にくしゃみを連発する、いつも水鼻をすすっている、口呼吸が増えた、鼻や目をこするなどの仕草は花粉症が疑われます、早めに受診しましょう。子どもは症状をはっきり言えないので、周囲の大人が気づいてあげることが大切です。治療法はほぼ大人と同じで、発症早期に治療を始めれば、重症化を抑え、これからの花粉シーズンをうまく乗り越えることができます。花粉症は一度発症すると自然治癒は難しく、子どものときから予防し、重症化しないようケアしてあげましょう。
堀川 勲 先生
ほりかわクリニック 院長
富山医科薬科大学、金沢大学医学部大学院卒業、氷見市民病院耳鼻咽喉科医長、金沢大学医学部耳鼻咽喉科助手を経て2002年から現職。