アレルギー性結膜炎とはどんな病気ですか。症状や治療法について教えてください

宮内先生の回答
アレルギー性結膜炎はかゆみや充血を伴う目の病気。点眼剤で症状を和らげるとともにアレルギーの原因を避けることが大事です

花粉やハウスダストが原因で
引き起こされる目の病気

アレルギー性結膜炎とは、目の表面にアレルギーを起こす物質が付着した際、身体の免疫機能が過剰に反応して、結膜(まぶたの裏と白目を覆っている粘膜)に炎症を起こす病気です。原因の代表的なものには、スギやヒノキなどの花粉、ほこりやダニなどのハウスダスト、カビ、ペットの毛などが挙げられます。
アレルギー性結膜炎の症状は、まず目がかゆくなり、ゴロゴロした感じになります。そのまま放っておくと、結膜が充血してまぶたが腫れ、結膜にゼリー状の目やにが出てきます。重症化すると炎症が角膜にまで及び、治療が長期化することもあるので注意してください。小さいお子さんの場合、言葉で自分の症状を正確に伝えられないこともあるので、ひんぱんに目をこすったり、まばたきの回数が増えたりしたら、目に異常がないか確認してください。

点眼剤でアレルギー症状を抑えるのが治療の基本

アレルギー性結膜炎の治療は、かゆみなどの症状を和らげる薬物療法が中心です。はじめに抗アレルギー点眼剤を使用し、それでも改善しない場合はステロイド点眼剤を使用します。目薬が苦手なお子さんには、眠っているときにまぶたの上に点眼し、そのあとまぶたを少し開けて薬を浸透させるのがよいでしょう。
アレルギー症状を根本的に治療するには薬だけでは不十分です。血液検査などで原因を特定し、生活する上で、できるだけ避けることが大事です。アレルギーは慢性化すると治療が難しくなるので、症状の軽いうちに医師に相談してください。

宮内 修 先生

宮内 修 先生

みやうち眼科 院長

大学卒業後、千葉大学医学部附属病院眼科に勤務。2002年ドイツベルリン自由大学眼科に留学。2009年より現職。医学博士、日本眼科学会専門医、金沢市医師会理事。