子どもの前歯の間がすいているのですが、放っておいても大丈夫ですか?
嶋先生の回答
3ミリ以上スペースがあったり、犬歯が生えた後もスペースが残っている場合は1度、矯正歯科医に相談しましょう。
多くの子に見られる症状
時期や間隔の大きさに注意
上の真ん中の歯の間にスペースが空いていることを、正中離開(せいちゅうりかい)といい、俗にすきっ歯と呼ばれるものです。これは乳歯と永久歯が混在する混合歯列期から、永久歯列期に移行する時期までの、ほとんどの子どもに見られる症状です。場所が前歯と目立ちやすいため、見た目を気にされ、相談に来られる親御さんが多いのも現状です。
歯科用語でも、この”すきま”がある時期は、永久歯の前歯が審美的に、みにくい配列をとることから「みにくいアヒルの子」の時期とも呼ばれています。大半が永久歯列の完成に伴って自然に閉じていきますが、次のようなケースは、治療を必要とする場合があるので注意しましょう。
(1)犬歯が生えた後も、スペースが残っている。
(2)正中離開のスペースが3ミリ以上ある場合。
また、正中離開の治療タイミングを誤ると、歯根吸収(※側切歯の根が吸収される)を起こす場合もあり、慎重な配慮が必要です。一度、お近くの矯正歯科医に相談されることをおすすめします
嶋 浩人 先生
しま矯正歯科 院長
新潟大学歯学部卒業、金沢医科大矯正歯科学教室を経て、2004年から現職。矯正歯科専門医。