子どもの口や歯の発育、健康という点から食べ物の与え方で気をつけるべきことは?

2010年7月23日

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阿部先生の回答
乳歯がどれくらい生えているかを見ながら、食べ物の硬さを決めましょう。また3歳までは甘い物を与えないようにしましょう

乳歯の状況を見ながら離乳を進めることが大切

乳歯は上下左右に5本ずつ計20本あります。前から3番目までの乳歯が前歯、4、5番目が奥歯です。最初は舌や歯ぐきで食べ物をつぶしますので、柔らかい物しか食べられません。4番目の奥歯が生えそろう前に硬い物を与えてしまうと丸飲みをしたり、硬い物が嫌いになる可能性があるので注意が必要です。丸のみだと過食しやすく、肥満の原因にもなります。

1歳8ヵ月ごろになれば上下の4番目の奥歯が噛み合い、コロッケ程度の硬さの物が食べられるようになります。2歳9ヵ月ごろには5番目の奥歯も噛み合いますが、噛む機能が十分に発達しているわけではないので、こんにゃくなどの噛みにくい食べ物は3歳過ぎまで控えるべきでしょう。また、奥歯が生えそろってからも柔らかい物ばかり与えていると、噛む能力が身につかず上手に噛むことができなくなってしまう可能性があります。乳歯が生える時期は個人差があるため年齢だけを目安にせず、生えている状況を目で確認しながら食べ物の硬さ、大きさを決める必要があると思います。

3歳すぎまでは甘い物を食べさせずに育てたい

乳幼児期に甘い物をあまり与えなかった子どもは、大きくなってからも甘い物を欲しがらないといわれます。早くから甘い物を与え過ぎると虫歯になる危険性が高まるうえに、「甘い物好き」の味覚が形成され、生涯虫歯の危険にさらされることになります。ですから、少なくとも3歳までは甘い物なしで育て、それ以降も与える量を最小限にすることをおすすめします。

乳幼児期の甘味の制限は、生涯を通じて歯を守るだけでなく、成人後の生活習慣病のリスクを減らすことにもつながるとても重要な「食育」なのです。(協力:石川県歯科医師会)