子ども(2歳男児)の蒙古斑が気になります。いつ消えるのでしょうか?

藤澤先生の回答
蒙古斑は5、6歳ごろまでにほとんどは自然に消えます。青いあざが目立って気になるようでしたら、早めにかかつりけ医にご相談ください。

5~6歳で自然消滅。増えたりはしない

蒙古斑とは、本来なら表皮基底膜というところにある色素細胞(メラノサイト)が、何らかの刺激を受け皮膚の深いところの真皮層にとどまっている状態です。西洋人はアジア人に比べてメラニン色素を生成する色素細胞が少ないので、色素細胞の多い黄色人種に蒙古斑が多いといわれています。日本人の新生児の98%にみられるのに対して、欧米人は6・8%程度で、人種差はありますが、男女差はほとんどないといわれています。
一般的には、生まれたときから赤ちゃんの背中からおしりにかけてある青いあざのことで、年齢とともに濃くなることはありません。その多くは5~6歳ごろまでに自然に消えます。あざが濃くなったり、増えてきたりするようなら蒙古斑ではありませんので、かかつりけ医にご相談ください。

あざが残る割合は4%。レーザー治療が効果的

また、おしりや背中以外の場所にできる蒙古斑を異所性蒙古斑といいます。顔、胸腹部や手足などにでき、大きさや色の濃さは様々です。成長するに伴って乳児期よりは色が薄くなりますが、濃さによって自然に消える場合と残る場合があります。成人になって体のどこかに蒙古斑が残っている人の割合は4%くらいといわれています。
顔や腕などにある場合や色の濃いものに対しては、レーザー治療が効果的です。目立った場所にあり整容的な観点から気になる場合は、早めの相談をおすすめします。

ふじさわ眼科小児科クリニック 藤澤先生

藤澤 裕子 先生

ふじさわ眼科小児科クリニック

川崎医科大学卒、富山医科薬科大学(現 富山大学)金沢医科大学小児科勤務後、2013 年より「ふじさわ眼科小児科」勤務