新しいワクチン接種が始まったようですが、接種してもらった方がよいのでしょうか

松田先生の回答
ワクチンは、かからない方がよい病気を未然に防ぐことができる確実な方法です。健やかに育つように防げる病気は予防して、大切な子どもの命を守りましょう!

細菌やウイルスから命を守ってくれるワクチン

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VPD(ワクチンで防げる病気)のホームページ
(http://www.know-vpd.jp/index.php)でも、
詳しい情報を知ることができます。

最近「ヒブ、肺炎球菌ワクチン」という言葉を耳にすることが多くなったと思います。このワクチンは平成22年末の国会で、子宮頸癌ワクチンとともに公的助成が正式に決まりました。

赤ちゃんはママに守られていた状態から生まれ出て、外界のいろいろなものに接していきます。そこで避けて通れないのが、攻撃してくる細菌やウイルスです。最初はお腹の中にいた時にもらった免疫が助けてくれますが、時間が経つとだんだんなくなってきますし、免疫以上に強い細菌もいます。

命に関わるような重大な病気から守るため、原因となる細菌やウイルスを弱くしたり(弱毒化)、破片にしたり(不活化)してワクチンが作られます。それを注射することで体に覚えさせ、免疫をつけるのです。

ヒブ・肺炎球菌・子宮頸癌助成が決まり、普及に期待

「ワクチン後進国」といわれた日本ですが、ここ数年で新たに3つが登場しました。ヒブ(インフルエンザ菌b)、肺炎球菌、子宮頸癌に対するワクチンです。高額なためなかなか普及していませんでしたが、ほぼ全額の助成が決まり、いよいよ本格的な普及が期待されます。ヒブや肺炎球菌は聞き慣れないと思いますが、細菌が脳に感染し、死亡したり後遺症を残したりすることのある「細菌性髄膜炎」という非常に怖い病気の原因になります。しかし、この2つの菌の大半はワクチン接種で確実に予防できます。すでに普及している海外では、約100分の1に減って過去の病気になってきています。

小さい子ほど危険性が高いので、接種できる2ヵ月になったら、かかりつけの小児科医へ相談に行ってください。他の予防接種とのタイミングや、同じ日に接種する場合も多いので、スケジュールと併せて相談されることをおすすめします。