歯の矯正治療の相談は何歳頃にするといいでしょうか?
嶋先生の回答
6歳前後に矯正の相談をすることをおすすめします
かみ合わせができあがる前にまずは歯の検診を
永久歯の歯並びが完成するのは、12~14歳前後ですが、6歳前後に一度、検診することをおすすめします。
小学校入学前後になると、永久歯が生え始め、乳歯から永久歯に交換し始めます。かみ合わせができあがる永久歯列完成までは5年前後の長い歳月を要します。この間に、歯並びに悪影響が及ぶと、かみ合わせが悪くなります。したがって、治療としてその原因を取り除くことで、歯並びやかみ合わせが悪い状態を改善することができます。
また、顎の発育もかみ合わせに重要な影響を及ぼします。そのため顎の成長を利用してかみ合わせを治すためにこの時期から矯正歯科治療を開始することが少なくありません。開始すれば、永久歯列完成時にはそれ以上の治療の必要がなくなったり、必要だとしても治療が容易になったりします。永久歯列から始めるべきケースがある一方、永久歯列から開始すると治療困難になったりするようなケースもあり、子どもの歯の状態によって治療時期は異なります。
モニタリングで適切な治療時期をチェック
6歳のときに矯正歯科医に相談することで、現時点でのかみ合わせの状態や正常でないことがレントゲンで調べられるため、そこから将来のかみ合わせを予想して、適切な治療時期を把握できます。ただし、すぐに治療をすすめず、モニタリングする場合もあります。このような場合も、定期的に矯正歯科医がモニタリングを行うことで、治療開始時期を逃すことがないので、その後の治療も困難になることが少なくなります。
嶋 浩人 先生
医療法人社団 しま矯正歯科
新潟大学歯学部卒業、金沢医科大矯正歯科学教室を経て、2004年から現職。矯正歯科専門医。