上の子に対して自然に愛情表現ができません
慌ただしい日々のなかでもママが無理なくとれる、
コミュニケーション方法を選んでみて
理想の母親像の重圧がいつしかかかっていたのかも
「お姉ちゃんと妹、どうして2人を平等に愛せないんだろう?」。仲よく遊んでいる2人が目の前にいるのに、目は下の子だけを追っていたり、知らず知らずの内にお姉ちゃんにかける言葉がキツくなっていたり、「なぜお姉ちゃんをかわいく思えないんだろう…」。その答えを見つけようと、今度は姉妹2人を比べてしまったり。仕事を終えて帰宅し、家に育児にと慌ただしく過ぎていく日常の中で、あなたは悩んでいるのでしょう。「2人を同じように愛せない私は、母親失格?」。そんな風に、自分を責めてつらくなるような繰り返しの毎日なのでしょうか。
あなたはとても愛情の深い方ですね。だから「子どもは平等に育てなくては!」、「それが普通の母親なんだから…」と、こうあるべき母親像の呪縛にがんじがらめになっているのかもしれません。
楽しみながら、自分のペースでできることを
そもそも子育てって平等でなきゃいけないんでしょうか。子ども一人ひとりに個性があるように、その育ちは違って良いんだと思いますよ。そう思ってみても2人の子どもといると、平等と愛情を天秤にかけて悩んでしまうのなら、まず行動してみましょう。日常の中に、無理なく子どもと楽しむ時間を準備してみませんか?たとえば、お風呂タイム。3人で一緒に入るお風呂タイムも最高ですが、金曜はお姉ちゃんとだけ、土曜は下の妹さんと、というように、一週間の中でママを一人占めできる時間をつくってあげるのはどうでしょうか?この時間はあなたにとっても、お姉ちゃんと向き合えるスペシャルタイムになりますよ。お姉ちゃんも園のお友だちの話などをママにゆっくりおしゃべりできて、一週間の中の良いリセットの時間になると思います。
何でも完璧にこなせるママなんていません。欲張らなくていい。お姉ちゃんと2人だけの時間を、日常の中のどこかに準備できたら良いですね。「なぜ平等に愛せない?」と頭の中でグルグル考えていても、キッカケはつかめません。無理せず、楽しむことからトライしてみてください。あなたの気持ちが晴れやかになるよう願っています。
山口 美幸さん
「加賀市育児サークル連絡協議会ぴよぴよ・かが」のアドバイザーとして、ママが自主運営する育児サークル活動に、20年以上関わる。ボランティアで親育ちや子育ての応援を続けている。