私の子育て支援 vol.6(p35)

2016年2月25日

「よく頑張っているね」いつでもママの側に


年間利用者数延べ2万人という賑わいにあふれる広場。一緒に遊んだり思い思いに寛いだり、
自由でアットホームな雰囲気が魅力の「あさがお」。

自身の子育ての経験から
理想の支援のありかたを探求

 川上さんは今年開設から15年になる「あさがお」に立ち上げから携わってきました。その当時、勤めていた幼稚園を退職し、小学生になる子どもの子育てに奮闘中でした。今のように子育て広場などもなく、川上さんは、人知れず子育ての深い孤独を抱えていたそうです。「そのままで認めてもらえる、『よくやっているね』と温かい言葉で包まれる場所に飢えていた」と振り返ります。いしかわ子育て支援財団の育児サポーターとなったのがきっかけで子育て支援に携わり、「自分が子育てしていた時に、『こういう場所』が欲しかった」ものを追い求めて、少しずつつながりを広げてきたのが「あさがお」です。

親と地域、そして
親同士をつなぐ場所

 現在、「あさがお」は妊娠中のプレママ・プレパパ講座をはじめ、アレルギーや多胎のサークル、パパ向けのサークルなど、多彩なプログラムの「拠点」にもなっています。利用するママが発案して一緒に実現化したものや、地域の人々や助産師、医師など専門職の人たちと一緒に行う事業などもあり、「いろいろな人が『あさがお』に携わってくれ、そのネットワークが『あさがお』の財産」と言います。「同じ境遇の人、同じ不安を抱える人が集まって語り合える場所があることで『一人じゃない』『もうちょっと頑張ろう』と前向きに進む力になる。スタッフが黒子でいることで、ママ同士が助け合い、ママの力が見えてきます」。

ママの心の声を大切に
「寄り添う」支援を

 入れたコーヒーを温かいうちに飲む、ちょっと新聞を読む、そんなささいなことも満足にできないのが子育て。「家でできないことを実現してほしい」と、広場にはママのための飲み物や図書も揃えてあります。「ママがリラックスしているのを見れば子どもも寛いだ気持ちで遊ぶことができるんです」。川上さんの支援のテーマは「とことんママ側に立つ」こと。ママの相談にも「支援者として子育てを『指導』したり『教え』たり、できていないことではなく、よく頑張っているママのできていることに焦点を当てたい。ママの悩みや不安に『寄り添って』『一緒に考えていく』」ことを大切にしたいと言います。「ママたちが日々の頑張りを認めてもらえ、温かく包み込まれる場所をみんなで創っています。」。子育ての孤独や過酷さを分かっているからこそできる、「家の延長線上にあるママに寄り添う広場」であり続けていきたいと語ります。

認定NPO法人おやこの広場あさがお

松任公民館(旧サンライフ松任)内で月~土曜日の9時半~16時(水・土曜は~15時)の間親子がいつでも集える場所を提供。一時預かりも行う。昨年9月には先輩ママが家庭へ出向いて支援を行う「ホームスタート」事業を開始し、支援の幅を広げている。
●問い合わせ●076-275-8677 http://oyako-asagao.com/

川上 由枝さん

認定NPO法人おやこの広場あさがお
理事・事務局長

川上 由枝さん

2002年「親子よろこびの広場あさがお」の立ち上げに参加。利用者の相談に乗るほか、各種講座での講師や進行役を務め、「ホームスタート」ではオーガナイザーとして利用者と先輩ママをつなぐ活動をしている。成人したひとり娘の母。