私の子育て支援 vol.3(p31)

2015年8月25日

幸せな子育てを見つける手助けになりたい


ママ達の要望からテーマを決め開催される、はぐはぐ子育て塾。    

難病の発症で、振り返った「幸せ」
支援者としての第二の人生

 長女を産んで退職するまではIT企業のシステムエンジニアとして働き、専門学校のコンピューター講師を経て父の急逝で、家業を継いだ水島さん。「仕事人間」だった水島さんに転機が訪れたのは2010年。体が動かなくなる頚椎の難病を発症したのです。体が動かず寝て過ごす日々。そんな不安の中で思ったことは「自分は幸せな人生を送ってきた」ということ。支えてくれる家族、友人、子育てを助けてくれる周囲の人々。「自分は恵まれている。体が動くようになったら、第二の人生は社会に恩返しをしたい」。思い出すのは、一人目の子育てに悩んだとき、先輩ママがかけてくれた「あなたは、そのままでいいよ」という言葉に救われたこと。「母親を支えることで子どもたちの笑顔を守ることができる」と思い、母親支援をしていくことを決意したそうです。

閑散とした講座で学んだこと

 手術後は「電気が走る」ようなリハビリに耐え、その翌年には、子育て支援の活動を始めました。「最初はチグハグでした。4人ぐらいの親子を対象に子育て塾を開催して、絵本の読み聞かせをしてみたけれど、最後まで残ってくれたのは一人だけ」。それでも活動を続ける中で、一つの指針が生まれました。「ママたちの声を聞き、ママたちに何が必要かを見出していく」。クチコミで徐々に子育て塾の参加者は増え、そして参加したママたちも運営に携わるようになり、今ではボランティアスタッフを含むメンバーは20人近くに上ります。「ホームページや通信、イベントの運営、いろんな特技を持つスタッフが集まってくれています。私は冗談をいう役割かな(笑)」。

本当の答えは自分の中に
自分らしい子育てを支援

 水島さんは子育ての悩みを聞く中で、大切にしていることがあります。
 「育児書に書いてあることはその人にとって正解とは限らない。子どもを見て、他のママと話し合い自分で考えて工夫する中で、本当の答えが見つかる」。
 自身、ワーキングマザーとして奮闘した経験から、職場復帰に不安を抱えるママたちへの講習会の企画を石川県に持ち込み、今では人気講座に。そして、今はさらに家族支援の活動にも力を注いでいます。9月には『愛は家庭を救う』(→41ページ)と題した家族支援のイベントも企画。「子どもたちには絶対、子ども時代を幸せに過ごしてほしい。そのためにママたちが自分らしい子育てをしていけるように支援を続けたい」。

NPO法人子育て支援 はぐはぐ そのままでいいよ

金沢市教育プラザ富樫で奇数月の19日に、「はぐはぐ子育て塾」と題した講演やワークショップなどを開催しているほか、各種子育て支援事業を運営。ママ同士がお茶を飲みながら話し合う「はぐカフェ」も好評。

原 範子さん

代表

水島 栄美子さん

IT企業の会社員、家業の社長業などを経て、2011年にNPO法人はぐはぐを立ち上げる。支援はママだけにとどまらず2012年には育児支援やまちづくりに取り組むボランティア団体と「KIP(かっこいいパパ)創出委員会」を結成。委員長を務める。成人した息子と娘2人の母。